[物件OFFコラム]歴史的猛暑!?お部屋内の大事な熱中症対策|物件OFF

歴史的猛暑!?お部屋内の大事な熱中症対策

 

今年も全国的に厳しい猛暑となっています。
気温の高い日がまだ続くと予測されており、今後もしばらく油断することはできません。東京都内では8月中だけで100人以上の方が熱中症で亡くなっていたりと、今恐れるべきなのは新型コロナウイルスだけではないのが事実です。
さらにこのコロナ過によってマスクをつけている時間が長いため、熱中症リスクも通常より高まっています。

「エアコンをつけた部屋の中にいれば大丈夫」と考えている方も多いでしょうが、実はそうでもありません。
今回は家の中でも熱中症になる危険性と、その対策を考えてみましょう。


歴史的猛暑!?お部屋内の大事な熱中症対策


《家の中でも熱中症は発生する?》

 

熱中症というと、日差しが強い屋外で動いている人が発生するもの、とイメージを持っているかもしれません。
しかし総務省消防庁によりますと、2017年から2019年の間に発生した熱中症のうち、およそ3割から4割ほどが敷地内全ての場所を含む室内でのものでした。室内で過ごしている間の室温及び湿度の上昇によるものといった環境が要因である他、外出からの帰宅後に室内で適切に体を冷やすことが出来なかったことによるものや、就寝時に冷房を使用しなかったことによるものなど、家の中でも熱中症のリスクがあるのです。

実際、旭化成建材快適空間研究所の「住宅の温熱性能と居住者の意識(熱中症に関する意識)」でも、およそ10人に1人が住宅内で熱中症(疑いも含め)になったと回答していますし、その熱中症が発生した場所は“寝室”が28.3%、“リビング・ダイニング”が25.6%であったりと、条件によっては室内で熱中症になる危険性が高くなっていることがわかります。



■就寝中に注意

寝室を使うのは主に日差しのない夜間ですから、ここで熱中症が発生するのは意外と思われるかもしれません。
ですがマンションなどの鉄筋コンクリート製の建物は日中の影響を受けやすく、昼間の日差しを蓄熱してしまうことも少なくありません。その熱が時間をかけて徐々に室内に伝わり、夜間でも気づかないうちに高温になってしまうのです。
エアコンを付けず、さらに防犯のために窓を閉め切ってしまうなど、風通しがなければその危険性はさらに増します。人間は一晩でコップ1杯ほどの寝汗をかくといわれていますので、水分不足になった結果熱中症が発生してしまうというケースが多いのでしょう。


家の中でも熱中症は発生する?


《室内での熱中症対策とは》

 

最近では積極的にエアコンを使用することが推奨されています。
体温調整が発達していない子どもや、温度に対する感覚が弱くなっている高齢者などがいる家庭では、特に気にかけたいところです。

ですが、どうしてもエアコンの冷気が苦手な方もいらっしゃるでしょう。
エアコンの設定温度をできるだけ下げすぎず、利用時間を短くするためにできる対策法はこちらになります。



■日よけ

特に室温が上がりやすいのは、南側や西側などの長時間直射日光が当たる部屋です。
日よけを設置して直射日光を防ぐことにより、室温の上昇を防ぐことが可能となります。
外付け日よけシートやシェード、オーニングなどのほか、和風であればすだれやよしずなどを立てかけるというのも手でしょう。子どもがいらっしゃる家庭やガーデニングが趣味の方なら、ゴーヤや朝顔といったツル性の植物でグリーンカーテンを作るのも面白いかもしれません。

マンションの場合は、たとえ区分所有者であったとしても外壁に穴をあけるなどといったことはできませんから、取り外し可能なフックや突っ張り棒のような壁に傷をつけないもの、立てかけるタイプなどがおすすめです。
また、エアコンの室外機に直射日光が当たっているようなら、こちらも日陰に入れておくとエアコンの冷却効率が上がるほか、節電効果も得られるため一石二鳥になります。


室内での熱中症対策とは

 

■風通し

風を通し空気を動かすことも熱中症対策では重要です。
開ける窓は1つだけではなく、ドアや廊下の窓など2か所以上開けて空気の流れを作りましょう。
温かい空気は上のほうに溜まるため、ロフトなどがある場合は扇風機を回して冷たい下の空気と循環させると温度のムラが無くなります。
また、扇風機はエアコンと併用することによって、エアコンの効率が格段にアップするのでおすすめです。



■衣類の工夫

熱がこもりにくい衣服を選ぶのも熱中症対策の重要ポイントです。
通常であれば、人間は体内の温度が必要以上に上昇すると皮膚血流が増えて汗をかきます。この汗が蒸発するときの気化熱によって熱を外に逃がして体温を下げるのですが、この調整がうまくいかないと体内に熱がこもった状態となり、熱中症となるのです。
速乾性や吸水性に優れた素材を選ぶのはもちろんのこと、服の形も大切になります。
ピタッとした服は体と服の間に風が入らず熱がこもりやすくなるため、襟ぐりの詰まったものより開いているもの、袖口は細身のものより開いたもの、裾はボトムスに入れず外に出したほうが風が通りやすくなります。

冷えが気になるのであれば、薄手のカーディガンや靴下で対応しましょう。簡単に着替えが出来る自宅ならではの工夫が可能です。

 

 

 

《気温の確認はこまめに》

 

室内の熱中症対策と言えばとにかく「エアコン」があれば良いと考えられがちですが、エアコンだけでは対策は完璧というわけではありません。設定温度と実際の温度には違いがあることは多々ありますし、日差しの状況に応じて体感温度もだいぶ変わってくるでしょう。


可能であれば温度計、室温計を置いて、そこの環境について常に気をかけておく必要があるかもしれません。最近では熱中症計というものもありますので、体感だけに頼らずに環境の状態を正確に知っておきましょう。
寝室やリビングだけでなく、トイレやバスルームなど狭く熱がこもりやすい空間にも注意です。

気温の確認はこまめに

全国各地で最高気温40度越えを記録し、異常気象などともいわれているものの、おそらく一時的なものではなくこれから毎年このような猛暑日は訪れるでしょう。
エアコンがそこまでの暑さに対応できなかった結果、熱中症で倒れてしまったという話もあります。水分や塩分をこまめに摂取する、体調を整えるといった基本的なことをしたうえで、壁の断熱性の強化や太陽熱の侵入を大幅にカットする窓ガラスへの変更など、家全体で熱中症対策をしなくてはならない時代になったのかもしれません。

まだしばらく暑さの厳しい日々が続きます。
家の中でも油断せず常に熱中症予防を強く意識し、残暑を乗り切りましょう。



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