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再開発を経て住みやすく発展を遂げた「武蔵小杉」
東京から多摩川を挟んで南にあり、工業地区から都心のベッドタウンとしての再開発が入リ生まれ変わった「武蔵小杉」。JRと東急併せて5路線が発着するターミナル駅で東京方面へも渋谷方面へもアクセスしやすい上、駅直結の大型商業施設も続々とオープンしたこのまちは、“住みたいまちランキング”にも毎年上位にランクインしており、今急激に人口が増加している大人気のエリアです。
《■武蔵小杉の歴史》
“武蔵小杉”の地名の“小杉”の由来は今でもはっきりとわかってはいません。ただ室町時代のころにはすでに“小杉”とよばれていたようです。
江戸時代には歴代の将軍も鷹狩に訪れる場所となっており、慶長13年(1608年)には第2代将軍徳川秀忠が中原街道沿いに御殿として小杉御殿を造営。現在の西明寺の境内にその跡地とされる場所があり、中原街道と府中街道が交わる小杉十字路の東側一帯が今も“小杉御殿”と呼ばれています。
この付近は寛文13年(1673年)に“小杉宿”として、大名の本陣や旅人たちの宿泊施設などの施設が置かれた宿場として指定されています。大正時代に入る頃には、この周辺は乗り合い馬車の停留所を中心に劇場や宿屋、料理屋などが立ち並ぶほどの賑わいを見せていました。
昭和になり、多摩川の砂利や石灰を運ぶ貨物線として、南武鉄道(現・JR南武線)が2年(1927年)に開通。商業中心だったエリアは日本電気など多くの工場を抱える大工業地帯へと方向を転換していきます。南部鉄道は現在の「武蔵小杉」の位置に駅を建設し、近場に第一生命などの大きいグラウンドがあったため“グラウンド前駅”と命名しました。
ですが当時はこの周辺は人家は少なく小杉方面から利用するには大変不便な場所にあったため、小杉の人々はグラウンド前駅の西、府中街道と交わるあたりに無人の小さな駅を開設。駅名には地名である“小杉”を使用する予定であったものの、富山県に同名の駅があったことにより、旧国名の“武蔵”を頭につけて「武蔵小杉」となりました。
昭和19年(1944年)に南武線が国有化したことによってこの駅は廃止されてしまいましたが、“グラウンド前駅”がその名を継承。こうして正式に現在の「武蔵小杉」駅となったのです。
そして平成に入り、「武蔵小杉」エリアのあちこちに点在していた工業が次々と他県へ転移したことによって事態が大きく変化します。川崎市は都市型住宅の開発計画を発動し、地域初のタワーマンションや大型商業施設などが凄まじい勢いで次々と建設されました。都心へのアクセスが非常に良いこともあって、特に若い世代の注目度も上がり、“住みたいまちランキング”の上位にも入る人気の街へと進化。今も発展は進んでいます。
《■武蔵小杉の地理》
東急東横線、目黒線、JR南武線、横須賀線、東海道本線(湘南新宿ライン)の5路線が利用可能な、川崎第2のターミナル駅「武蔵小杉」。東横線を使えば渋谷まで約15分、横浜へも約17分で行けるだけでなく、副都心線も直結なため池袋や新宿へも乗り換えなしで行くことが出来ます。JRを使用すれば、川崎や東京、品川も1本でスムーズに出れるほか、埼玉方面や千葉方面へ行くにも便利ですし、成田エキスプレスの全列車も止まるようになったため旅行や出張にもとても便利な場所になっています。
ただし人口が急激に増加したことと、またターミナル駅ということもあって、朝の通勤・通学ラッシュ時はかなり混雑しており、入場待機列が出来るほどなのは注意です。もちろん川崎市も傍観しているわけではなく、新たなホームの新設など混雑解消に向けて本腰を入れ始めているのでこちらに期待しておきましょう。
もちろんバスの種類や本数もかなり豊富。JR北口と横須賀線口、東口駅前広場にバスターミナルが、東急の南口にはバス停留所があり、東急バス、京急バス、臨港バスのほか、川崎市バスの4路線が運行しています。川崎などへはもちろん、二子玉川駅や羽田空港など電車ではやや遠回りになりそうな場所もしっかりとカバー。待機しているタクシーの数もかなり多いですから、移動手段で困ることはほぼ皆無です。
また、綱島街道や中原街道、府中街道と、宿場町だけあって主要道路が多く走っているので車で移動する際にも便利な場所ではあるようです。が、やはり東京方面へ向かう場合などは混雑している場所もかなり多いため、公共交通機関に頼ったほうが無難かもしれません。
他に気になるのは治安でしょうか。川崎市は神奈川県内でも犯罪発生率がやや高く、悪いイメージを持つ方が多いかもしれません。
ですが「武蔵小杉」周辺は街頭や深夜営業のお店が多いこともあってかなり夜も明るく、常に人通りも多いですし、特に新興住宅地だけあって若い世代のファミリー層が多いため地域の目もあるせいか、犯罪発生率はかなり低くなっています。大きなニュースになるような事件もここ最近発生していませんので安心して住めそうですね。
《■武蔵小杉での買い物》
「武蔵小杉」の駅周辺には、“武蔵小杉東急スクエア”、“ダイエーfoodium武蔵小杉”、“ららテラス武蔵小杉”、“グランツリー武蔵小杉”の4種類のショッピング施設があり、買い物をする場所に困ることがありません。
“武蔵小杉東急スクエア”は、東急線の駅直結なため悪天候の日でも気軽に立ち寄れますし、図書館や東急線の車両を使った展望デッキもあるのが魅力です。“ララテラス武蔵小杉”にも連絡通路で繋がっていて、こちらも東急線の駅と直結しており買い物に便利なのはもちろん、4階には内科、小児科、眼科、婦人科、皮膚科が入ったクリニックモールもあるので通院する際にも非常に心強いでしょう。
“ダイエーfoodium武蔵小杉”ではダイエー系列ならではの充実した生鮮食品や総菜類が購入できるほか、ダイエーのプライベートブランドも種類豊富。“グランツリー武蔵小杉”にもイトーヨーカドーグランツリー武蔵小杉店が入っているのでこちらでも生鮮食品などの買い物が出来るほか、レストスペースや授乳室、日本最大級の広さを誇る屋上庭園“ぐらんぐりんガーデン”があったりと、子供連れにはうれしいスポットも揃っています。
巨大商業施設だけではなく、駅から南西方面へ3分ほど歩いた場所には“法政通り”といった商店街が健在なのも「武蔵小杉」の特徴かもしれません。歴史がありそうな和菓子屋やラーメン店、クリーニング店など昔からあるお店に紛れてオシャレなカフェもあったりと、新旧がバランスよく融合しているのはこの通りの魅力のひとつに違いないでしょう。
外食をするにしても、商業施設だけでなく駅周辺のいたるところにチェーン店から個人経営のお店が点在していますし、自炊するにしても24時間の東急ストアをはじめ深夜まで営業しているデリドやマルエツ、foodiumなどのスーパーも豊富なので終電近くなってしまっても安心です。すべてが駅周辺で完結してしまうため、このエリアで買い物をする場所に困ることはまずないでしょう。
《■武蔵小杉の施設》
駅前の商業施設が充実しているため、駅周辺は休日は特に混雑します。各商業施設はメインターゲットとしている層がそれぞれ違っているのですが、その中で特におすすめなのが“ららテラス武蔵小杉”と“グランツリー武蔵小杉”でしょうか。
三井ショッピングパーク系列のショッピングセンター“ららテラス武蔵小杉”は主に女性に焦点を絞っており、女性向けファッションや雑貨が充実。ゴディバなどのスイーツショップから、焼きたてパンが並ぶお店、さらにはよくあるカフェなどではなくティースタンドやバールがあったりと、とにかくおしゃれな雰囲気が漂っています。毎日頑張っている女性のご褒美にもよさそうですね。
ファミリー層に焦点を絞っているのは、セブン&アイ・ホールディングス系列のショッピングセンター“グランツリー武蔵小杉”。キッズトイレや授乳室、ベビールームなどももちろんあるほか、通路の幅も広いのでベビーカー利用でも問題なく回ることが可能です。子供向けのコンテンツが揃った4階には人工芝のカーペットに外光が降り注ぐキッズスペース“スマイルスクエア”が、屋上にはたくさんの植物が植えられ木製遊具があちこちに設置されている屋上庭園“ぐらんぐりんガーデン”があったりと、とにかく子供が喜ぶコーナーやサービスがふんだんに盛り込まれています。
大型商業施設とタワーマンションが次々と増えていく「武蔵小杉」ですが、緑も多く散歩が出来る場所が多いことろも嬉しい点です。中でも駅から北にある“等々力緑地”はお勧めのスポット。どちらかといえばお隣の“武蔵中原”寄りになってしまうかもしれませんが、広大な敷地に市民ミュージアムやアリーナ、陸上競技場などのほか、子供向けの遊具アスレチック、手軽にフィッシングができる釣り池エリアなど、小さな子供から大人までが遊べる公園となっているようです。
再開発が入り人気が急上昇したのと同時に人口もかなり急激に増加した「武蔵小杉」エリア。タワーマンションもまだまだ続々と増えているので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
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