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世界で最もクールな街2位！再開発でさらに注目を集める「下北沢」
“シモキタ”の愛称で知られる「下北沢」は、特に若い世代を中心に高い人気を誇っています。
若者の街、音楽の街、古着屋の街、サブカルチャー文化の街など、いくつもの名で有名なこのエリアは、2019年9月には「世界で最もクールな街50」というランキングで、堂々の2位を受賞。長期に渡って続けられていた再開発工事も完了したことにより利便性はこれまで以上に向上し、さらに魅力的な街へと進化しました。
《下北沢の歴史》
今でこそ若者に人気の高い街として名高い下北沢ですが、1927年（昭和2年）に小田急電鉄小田原線が、1933年（昭和8年）に京急電鉄井の頭線が開業するまでは、多くの農村のうちのひとつにすぎませんでした。しかし鉄道開業によって、水田地域であった同駅周辺は一気に商業地へと変貌。沿線にも多くの人が移り住み、宅地化が急ピッチで進みました。あまりにも急速すぎて街路の整備が追い付かなかった結果、現在のような狭小な道幅や袋小路が目立つ街並みになったのです。
本格的に若者のまちとしての賑わいを見せ始めたのは、昭和後期にあたる1970年代になります。戦後に多かった下宿屋が単身者向けのアパートになったことによって、若者たちが集まりやすい基盤を形成。東宝映画の砧撮影所が近かったことも影響し、まずは映画関係の人々が多く集まるようになりました。
1980年代からはロックやジャズなどを流すバーが増え、下北沢は演劇・音楽のまちとしての顔を見せ始めます。夢を追い求める多くの若者たちが集うようになり、若者のまちとしてのイメージも浸透していくのもこの時期になります。
平成に入る頃の東京は各地で駅前の再開発ブームが始まりましたが、下北沢には小田急線の高架化もしくは地下化という難題が存在していたため、この波に乗ることが出来ませんでした。
長年再開発には反対の声も多かったものの、平成後期に小田急線の線路が地下化したことをきっかけに新しい街づくりがいよいよスタート。住民との論議を重ねに重ねた結果、“シモキタらしさ”を残したままの新しい街が完成したのです。
《下北沢の地理》
東京都世田谷区の北東部に位置する下北沢は、世田谷区の中でも渋谷区に近いため、世田谷区の優れた住環境と都心部へ出やすい利便性の高さが両立した人気のエリアとなっています。
下北沢という名称は有名ですが、下北沢という駅名はあるものの、実は地名としては現在では存在していません。古い地図では「下北沢村」の名は確認できますが、世田谷町に合併したのちに世田谷区北沢・代沢へと名を変えたことによって、地名としての下北沢という名は消滅。残念ながら住所としてははすでに残っていないのです。
下北沢駅には、小田急電鉄の小田原線と京王電鉄の井の頭線の2路線が乗り入れています。そのため、乗り換えなしで新宿駅へ8分、渋谷駅までは4分と、都心部へのアクセス環境は非常に良好です。また、吉祥寺方面へも約13分ほどで向かえますので、通勤・通学はもちろんのこと、休日に遊びに行くにも非常に便利な立地でしょう。
駅周辺は劇場やライブハウスを多く見かけるほか、古着ショップや個性的な雑貨屋、ミニシアター、お洒落なカフェなどが軒を連ね、独特な雰囲気が町中に漂います。休日には遠方から訪れる人も多く、またイベントの開催も頻繁に行われるため、賑やかな街を好む方にはまさにおすすめです。
かといって、住宅街まで賑やかすぎるということはもちろんありません。がやがやした商店街から少し外れて奥に入れば閑静な住宅街が広がっていますので、落ち着いた住環境で暮らすことも可能でしょう。
《下北沢での買い物》
再開発が完了したというと、各地で多く見かけるような大型商業施設が整然と建ち並ぶ風景を想像してしまうかもしれません。しかし、下北沢の商業施設はどこもゆったりとした2階建てであり、緑地も多くとられているのが特徴です。入居しているショップも多種多様で、他ではあまり見かけないような個性的な店ばかり。街路やデッキにも木々や芝生が植えられ、ベンチもいたるとこにありますので散策につかれた時の休憩スポットにもしてもよいでしょう。
定番のファーストフードやファミレス、定食屋などのチェーン店も再開発に伴い増加傾向にありますが、下北沢にしかない飲食店が多いのも魅力です。国際色豊かな料理店が揃い、しかもリーズナブルな価格帯が多く、さらにフランクで入りやすい雰囲気のため気楽に入ることができるでしょう。
下北沢に住んだ外食派の方は特に、「毎食どこのお店にしようか迷ってしまう」というような、幸せな悩みを抱えてしまうかもしれません。
もちろんおしゃれな商業施設だけではなく、昔ながらの商店街も健在です。大規模な量販店はなく基本的に小規模なものが中心ですが、下北沢駅周辺で揃わないといったものはありません。スーパーの数も多く、100円ショップや大手ドラッグストアのチェーン店も多数ありますので、日々の買い物も不便なし。新宿や渋谷に出やすいといった点が下北沢の利点ではありますが、買い物の面で見た場合は駅周辺だけで完全に済ませることができるのです。
《下北沢の施設》
やはり今注目されているのは、駅周辺の商業施設でしょう。下北沢駅の地下駅から上がった場所には「シモキタエキウエ」がお出迎えします。元々線路だった土地には下北線路街が整備され、全6施設が揃った「NANSEI PLUS（ナンセイプラス）」がオープンしており、さらに下北沢駅高架下には、「ミカン下北」という商業施設も登場。また、「（tefu） lounge 下北沢」、「BONUS TRUCK（ボーナストラック）」、さらには「reload（リロード）」と、いくつもの複合商業施設が続きます。他の街で見かけるような、建ぺい率や容積率限界まで使用しているような巨大な建物は一切なく、低層開発を徹底し緑地も広くとった“シモキタならでは”街並みになっています。
また、多目的エンターテイメントスペース「ADRIFT」では、音響や照明機材、配信設備などを含めたネットワーク環境を完備。イベントやライブも頻繁に開催されており、こういった場所にふらりと立ち寄って気軽に参加できるのも、下北沢ならではの魅力なのではないでしょうか。
もちろん、“サブカルチャーの街のシモキタ”、“雑多な店舗がひしめき合っているシモキタ”もしっかりと残されています。老舗の劇場「本多劇場」を中心にした劇場やライブハウス、店舗ごとに様々なスタイルを取り揃えた数々の古着ショップや雑貨店も忘れてはいけないでしょう。
自分だけの“好きなシモキタ”を探し出せるのも、下北沢に住む楽しみと言えるかもしれません。
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