千葉県北西部に位置する「船橋」。千葉県を代表する都市のひとつでもあり、非公式ゆるキャラ“ふなっしー”などで知名度も高いエリアです。千葉県内はもちろんのこと、東京都内へのアクセスも良好な上に駅前にはさまざまな商業施設が集まっており、どの世代にも住みやすいまちとしても人気があります。中でも子育てのしやすさに定評があり、多くのファミリー世帯に好まれているのが特徴です。

目次
船橋の歴史
船橋の地理
船橋での買い物
船橋の施設

《船橋の歴史》

市内中央部を流れる海老川は、現在では河川整備が進み、散策道やジョギングコースとして近隣住民の憩いの場所として親しまれていますが、近年までは洪水などが度々発生していました。川幅も広く水量も多く橋を渡すことが困難だったため、当時の人々は船を並べてその上に板を渡して橋を造ったのです。船で造られた橋のことを船橋ということから、この地域を「船橋」と呼ぶようになりました。

集落としての歴史はとても古く、市内の遺跡群からは3万年前の石器が出土しています。大規模な貝塚も発見されており、当時から大きな集落が存在していたと考えられています。
船橋という地名が世間で用いられるようになったのは鎌倉時代のこと。一帯は幕府の有名な御家人である千葉氏の勢力下にありました。
江戸時代に関東地方の多くが徳川家の領地になると、多くの街道が整備されます。御成街道をはじめ、佐倉（成田）街道、上総街道、行徳街道と、主要街道が集まる交通の要衝であった船橋は宿場として栄えたのです。

明治6年に千葉県が成立すると船橋地域はその管轄に入り、22年には東葛飾郡船橋町が登場。総武鉄道と京成電鉄の前身である京成電気軌道、東武鉄道野田線の前身である北総鉄道が開通すると、船橋は地方都市から東京の衛星都市へと変化していきます。
その後の人口増加は著しく、昭和12年に県下4番目の市として船橋市が誕生しました。

国の工業化政策を受けて千葉県は昭和20年代後半から、沿岸を埋め立てて工業地帯の造成することを目標にあげます。これに呼応するように、船橋市は31年より埋め立てを開始し、中小企業団地が造成されました。
それと並行するように、内陸部にも多くの住宅団地も造成。人口も急増し、東京のベッドタウンとして人気が高まったのです。鉄道も次々と延長、開通を続けているほか、道路の新設、拡張、さらには河川の改修なども着々と進行。かつての宿場町は近代的な都市へと変化し、今現在でも発展と成長を続けています。

《船橋の地理》

船橋市は千葉県の北西部にあり、人口も千葉市に次いで2番目に多い中核市です。東京都心方面へはもちろん、日本の空の玄関口“成田国際空港”へも向かいやすく、アクセス環境も申し分ありません。西に東京、東に千葉市と挟まれるような位置にあるため、鉄道網も東西方面に発達しているのが特徴です。

船橋市内には多くの駅が存在し、また「船橋」の名のついた駅も多いですが、やはり中心となるのは“船橋駅”にほかなりません。現在では“横須賀・総武快速線（総武線快速）”、“中央・総武緩行線（総武線各駅停車）”、東武鉄道東武野田線（東武アーバンパークライン）が乗り入れており、東京駅をはじめ秋葉原駅や新宿駅へも乗り換えなしで移動可能。東武野田線は船橋駅と埼玉県さいたま市大宮区の大宮駅を結んでいますので、埼玉方面へのアクセスも良好です。
また、船橋駅から徒歩で“京成本線京成船橋駅”へ向えます。京成線には羽田空港・成田空港直通の快速特急がありますので、通勤、旅行、出張などさまざまな面で便利だと言えるでしょう。

移動の中心は電車であり、船橋市内での移動も電車にやや傾いてはいるもののバス路線も問題なく、車を所有していなくても生活に困ることはないでしょう。とはいえ、駅から離れればのどかな風景が広がっているため、そのような場所を好むのであれば車があったほうが便利かもしれません。

《船橋での買い物》

船橋駅周辺は買い物スポットとしての知名度も高く、“シャポー船橋”、“東武百貨店”、“イトーヨーカドー”など多くの大型商業施設が集まっています。テナント数も豊富で、普段の買い物は駅周辺だけで完結しますし、休日もゆったりとショッピングを楽しめるでしょう。
駅の目の前には広々としたバスロータリーがありますが、その上にはペデストリアンデッキが整備されていますので、施設から施設へも気軽に移動が可能。道路や歩道の幅も広いため、小さな子ども連れの方も安心して歩けます。
またスーパーも多く、駅周辺にはワイズマートや成城石井、アコレ、業務スーパーなどがあり、毎日の買い物にも便利。特にワイズマートシャポー船橋店は23：30まで、アコレ船橋本町6丁目店は24:00まで営業してますので、仕事で帰宅が遅くなった時でも安心して買い物ができます。

船橋駅南口には商店街があり、大手チェーン店から小さな個人経営のお店までが軒を連ねています。ただし、居酒屋も多く県内随一の繁華街でもあるため、やや注意は必要でしょう。
とはいえ、常に人通りがありますのでそれほど心配する必要はありません。気になる犯罪件数も年々減少傾向していますし、平成29年には「船橋市客引き行為等防止条例」が制定されるなど、街全体で治安維持活動に取り組んでいます。
それでもどうしても治安が気になる女性や小さな子供がいるファミリー世帯の方は、北口方面を選ぶと良いでしょう。駅から少し離れただけで閑静な住宅街が広がっていますので、静かな環境で暮らしたい方には特におすすめです。

《船橋の施設》

船橋の商業施設は駅前だけではありません。南船橋近くまで向かえば、“ららぽーとTOKYO-BAY”があり、こちらでもショッピングやグルメ、映画館などのアミューズメント施設で1日中楽しめます。
三井不動産が運営する“ららぽーと”の第一号店「ららぽーと船橋ショッピングセンター」として1981年にオープンした後、その規模はどんどん拡張。2006年に「ららぽーとTOKYO-BAY」に名称変更され、現在でも年間2,500万人が訪れる人気商業施設となっています。

人気の大型家具店“IKEA Tokyo-Bay”が近いのも魅力でしょう。オシャレな北欧家具が人気で、インテリア雑貨や日用雑貨までがそろう、各地で人気の高いお店です。IKEAには子どもを1時間無料で預かる施設があるのも魅力的。IKEA Tokyo-Bayではしばらく閉鎖していましたが、スモーランド（キッズプレイルーム）として再開することが決定しています。子どもを気にせずじっくりと買い物を楽しみたい！という方にはまさにぴったりでしょう。

また、船橋はファミリー層に人気が高いだけあり、子どもが喜ぶお出かけスポットが多いのも特徴です。千葉県と言えば東京ディズニーリゾートが思い浮かびますが、船橋の“ふなばしアンデルセン公園”も人気の公園となります。船橋市民であれば年間パスポートもお得に購入できるため、気軽に遊びに行くことも可能です。
他にも“ふなばし三番瀬海浜公園”、“船橋県民の森”と遊び場所の選択肢も豊富。もちろん海岸では海遊びもできたりと、子どもの遊び場所に困ることはありません。
都会と自然が融合した船橋は、まさに子育てにぴったりのまちと言えるでしょう。