東京23区の中でも唯一、ほぼ全域がJR山手線内側に入る「文京区」。“文（ふみ）”の“京（みやこ）”という名の通り、日本最高峰の大学“東京大学”をはじめとした多くの教育機関を抱える文教地区と、江戸時代から続く閑静なお屋敷町の姿を残した住宅街が区の大半を占めています。しっとりと落ち着いた雰囲気で華やかさはないものの、都内でもトップクラスの治安の良さと、交通利便性の高さ、教育意識の高さから、1人暮らしからファミリーまで人気の高いエリアです。

文京区　おすすめエリア

●本郷

誰もが知る大学の最高峰“東京大学”を抱えるエリア。東京メトロ丸ノ内線と、大江戸線の2路線が利用可能な上、後楽園や上野方面も徒歩圏内なためどこへ行くにも非常に便利な立地。学生街でもあるため、学生向けのコスパのいい飲食店、お惣菜店、お弁当屋などが豊富で、外食派の人にもおすすめ。

●白山

白山通りを中心に、東京大学附属施設の“小石川植物園”と、東洋大学白山キャンパスに挟まれたエリア。江戸5代将軍徳川綱吉の屋敷跡地でもある“小石川植物園”を中心に、その時代から大名屋敷や武家屋敷が多いお屋敷町で、歴史ある貴重な街並みを残した高級住宅地。文京区内でも治安が特に良いため、特にファミリー層の注目を集めている地域。

●千駄木

かつて著名な文人から建築家、政治家などが居を構えた“山の手”でありながらも、人気観光地“谷根千”と呼ばれる昭和の香りが漂う下町の雰囲気を残したエリア。それでいてオシャレなカフェや飲食店、スイーツ店なども多いことから、年齢を問わず女性の人気が高め。

●駒込

JR山手線の駒込駅周辺は豊島区で、そこからさらに山手線内側に入り込んだ位置にあるのが文京区の本駒込。江戸期を代表する大名庭園“六義園”をはじめとした庭園が点在しているほか、明治時代以降の政界財界人の邸宅も多く、山手線内の高級住宅地としても知られているエリア。

文京区　おすすめポイント

●治安の良さ

小さな子供のいるファミリー層や、これから子育てを考えている夫婦が居住用物件を探している際、その土地の治安の良さは特に重視したいポイント。文京区は東京ドームシティなどエリア南部の一部をのぞくと、大規模な繁華街が見当たらないせいか犯罪件数は東京23区内でも最も少なく、治安の良さはトップクラスにもなっています。皇居のある千代田区に隣接し、さらに区内にも皇族専用の墓地“豊島岡墓地”もあるため警察官の巡回も多く、それが犯罪抑制にもつながっているのです。さらに、安心安全なまちづくりの施策として、区自体も防犯活動用装備品・設備装置の費用補助や、青色回転灯車両による防犯パトロール、客引き行為防止対策などを積極に行っていたりと、防犯意識は非常に高め。駅前などに多い放置自転車の取り締まりも定期的に実施されているため放置自転車数は23区内で1番少なく、そのせいか自転車盗難数もかなり控えめな数字になっています。

女性や子供でも安心して歩ける街を、区や区民たちが作り上げているのです。

●教育意識の高さ

大学の最高峰・東京大学をはじめ、国立女子大の最高峰であるお茶の水女子大、国立医学部の最高峰の東京医科歯科大学、私立女子大でも上位ランクの日本女子大学と、多くの名門大学が鎮座している「文京区」は、日本屈指の文教地区であるのは有名でしょう。「文京区」の面積は23区中・20位とだいぶ小さめなのですが、私立中学・高校の数は23区中・2位ですし、都内に存在する6校の国立小学校のうちの3つは文京区内にある事を考えると、小・中・高・大と教育機関の数がとにかく豊富なことがわかります。

もちろん行政も教育に力を入れていますので、私立や国立だけでなく区立小学校のレベルも非常に高めで、子供のために他区や他県から転居して文京区の小学校に入学させるという方もいるほどなのです。

●子育て支援の充実

子供の教育に熱心な「文京区」ですから、もちろん子育て支援の充実も目を見張るほどのレベルとなっています。

2010年には文京区の区長自身が、自治体では日本初となる“男性の育児休暇”を取得したことで注目を集めたように、文京区の子育て支援への本気度はかなり高め。“妊婦健康費用助成”や“子供医療費助成”などといったスタンダードなものはもちろんのこと、私立幼稚園保育料の補助、2歳未満の子のベビーシッター希望者にはの利用補助券の交付もありますし、小学6年生までの子供を預かる施設や、子育て中のお母さんやお父さんが悩まないように情報交換や交流できる場所の提供など、共働きで子育てをする世帯をがっちりとバックアップ。

また、近年数が増えている、子供たちが巻き込まれる事故や犯罪を未然に防ぐため、子供たちを見守る“スクールガード”や、安全に移動できるよう環境の整備活動なども行われていますし、学習支援ボランティアなど学校教育を支援する体制づくりも進められています。

区全体で子供を大切に育てようという姿勢がはっきりと示されてますので、子育て世帯が住みたいエリアとして「文京区」が注目されているのでしょう。